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「無効印」アラカルト

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 昨日、南九州へご一緒にした方からメールが入り、目が点になってしまいました。非鉄(鉄道ファンではない)なので、いつも会話やメールの内容は鉄道の話題はしていませんでした。
 鉄道ファンではないはずなのに、「乗車記念に切符をお持ち帰り。乗車記念だけでいいのに、「使用済」の文字は余計なんだよね、JR九州」。

 JR6社の旅客営業規則第229条の条文に
 「旅客は、その所持する乗車券類が効力を失い、若しくは不要となつた場合又はその乗車券類を使用する資格を失った場合は、当該乗車券類を係員に引き渡すものとする。」となっていますが・・・
 旅行に使った切符を記念に持ち帰りたいという鉄道ファンの強い要望もあり、着札の検査をしなくてもマルスやPOS端末で発券した時点ですでに運賃配分の清算は完了。再使用や改ざんのおそれのないものについては回収しなくてもよいとされるようになってきました。コンピュータのない時代だと、発券と着札、収入のつじつまは合っているか、着駅で乗車券を回収し、正しく発券したか、使われたかどうか検査して断裁していました。国鉄時代に手書きの補充券や、硬券に誤って記入したものを無効にするためのゴム印(無効 ○○駅)を流用。
 JRに変わってから、「無効」の素っ気ないものより、何か洒落たものを!と鉄道ファンから要望。JR各社も様々な「無効印」のデザインを採用。

 これが國鐵様式の「無効印」。

 最近になって導入された、JR北海道の無効印(全道の有人駅に配備)

 JR東日本の無効印。「乗車記念」が入っています。

 JR西日本全駅に導入された、シャチハタの「乗車記念 使用済」。
 券面に”無効印”や”乗車記念印”を押すだけでは、裏面の磁気情報は生きたまま。人の目を要しない自動改札機での再使用の恐れがあるので、パンチ穴をあけて磁気情報を消すように指導されています。旅客営業規則すみすみまで調べてみましたが、そのような条文はありませんでした。JR独特の通達で定められています。自動改札機が網羅されているJR東日本、東海、西日本ではパンチ穴付き、北海道や九州はパンチ穴なし。

 観光名所の駅なら、このようなデザインが使われています。
 メールの送り主には、「はい、おっしゃるとおり、使用済の文字は余計かも知れませんね。国鉄時代は素っ気ない「無効印」のみだったのに、JRに変わってから地域特色のものが使われるようになりました。

 JR九州は、新幹線の「さくら」を売りにしているため、スタンプの枠も「さくら」をかたどっています」と返事。
 鹿児島や小倉も全く同じ「さくら」なので、JR九州の有人駅にすべて配置されているかも知れません。

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