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初めて小幌行きを計画したのは確か2013(平成25)年。長万部まで来ているのに、翌日は大雨の影響で室蘭本線は不通。山線の函館本線は動いていたので、仕方がなく、函館本線で余市(ニッカウィスキー工場で無料ヤケ飲み)、札幌(素通り)、苫小牧で宿泊し、翌朝、苫小牧始発の普通列車で小幌行きを試みるが、普通列車運休、特急のみ。もちろん、小幌は通過。見れたのは2秒。
翌年の2014(平成26)年、小幌駅のリベンジに上野発北斗星乗車。北斗星が無くなる半年前だというのに、よく切符取れたな~と思えるくらい。
翌朝長万部で普通列車に乗り換え、やっと小幌駅下車。滞在時間が3時間以上もあるので、小幌海岸までハイキング。「1970~80年代、下の海岸には海水浴場もあって、降りる人は結構いた」とのこと、北海道の夏はとても短い。1番暑い時期に、汽車に乗って海水浴場に行くパターンが多かったらしい。例えば、留萌本線の瀬越駅~礼受駅間の線路が1番海岸に近い位置に(臨)浜中海水浴場駅を7月下旬から8月上旬にかけて開設。プラットホームなどの駅としての設備はいっさいなく、待機していたJR北海道の係員が、列車が到着するたびドア付近にタラップを取り付け、乗降の取り扱い。(1995年まで、1996年以降臨時開設無し)
2015(平成27)年も、札幌発上野行きのカシオペアの最後尾、ラウンジカーで小幌駅を通過するのを見届け、その8ヶ月後にまた小幌駅に訪ねるとは思わなかった。北海道新幹線が札幌まで延伸できたら、長万部に停車する新幹線から乗り継いでわずか2駅で小幌!?
3年前は、そんなに注意書きや立ち入り禁止のロープとか目立ったことはなかったのに、今はものすごく人気になり来訪者も増え続けているようです。そのうっかりが事故につながると困るので、やたらに注意を喚起する看板や張り紙が目立つようになりました。
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トンネルとトンネルの切れ間に小幌駅。トンネル続きだと、当時の蒸気機関車は煙だらけになり、客車の窓を閉め切っても煤が入る。小幌はちょうど排煙によく、上下線の線路を敷いてすれ違いを行っていたという。
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誰も小幌駅を見向きもしなかった時代、トンネルから超高速で疾走するスーパー北斗、北斗、JR貨物のDF200形ディーゼル機関車、北斗星やカシオペア、トワイライトエクスプレス、急行はまなすをけん引するDD51機関車からの出るディーゼルの排煙で駅名票は真っ黒に染まっていたというのに、今は、黒くなりかける前にふき取るなど、定期的にメンテナンスしているようです。誰が掃除しているのか、気になるところですが、豊浦町役場の関係者なのかな?
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海に近いせいか、鉄板もさびやすい。以前に比べると、あちこち補強した跡が見られます。
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鉄板プラットホームの背後に、つわぶき。煮物にしたら美味しいけど、わざわざ小幌に来て、つわぶきを狩る人は皆無。小幌に来る人はシェフや和食の料理人ではなく、ほとんどは熱狂マニア。つわぶきが欲しいって思う人は皆無。青ヶ島も、つわぶきの名産。道端にたくさん生えていて、島民たちがもぎとって、つくだ煮や煮物にする家庭も多いようです。小幌の話はまだまだ続きます。