音が出ますので、ご注意ください。動画の説明です。15時04分、礼文発車!!次の停車駅は小幌、15時12分30秒、ヨシ!と乗務行路表に指差し確認!!
5月の北海道は新緑が映えて美しいです。
小幌駅は頑なに人を拒み続ける異空間。周辺に民家は皆無。外界とつながる道路も一切なし。鉄道以外の手段ではこの駅に訪ねるのは非常に難しいところ。ヘリポートもないので、ヘリコプターも絶対無理です。
日本一の何もない秘境だというのに、駅として存続させる自体、本当に不思議なんですが、「北の無人駅から」の本によれば、室蘭本線が全線開通したのは昭和3(1928)年。当時はまだ単線でトンネルの切れ間に上りと下りの列車はすれ違うために信号場が設けられました。正式に開設されたのは昭和18(1943)年。
洞爺に国鉄OBの元小幌駅員さんが住んでいるのを探し出し、電話してみると、意外なことがわかりました。
「以前は小幌に民家はあったんですか?」
「ありましたよ。昔は、小幌の浜に漁師さんがたが何軒も住んでいて、磯舟でもってワカメ採ったり、刺し網でカレイを獲ったり・・。全部で11軒かなんぼあったんだよね。それでは小幌は、信号場でありながら、旅客業務もやっておったんです。随分と利用者がいた時代もあったんですがね」。
現在は駅舎すら残っていませんが、昔は「小幌信號場驛」として駅員さんが駐在していた時代もありました。
国鉄時代は仮乗降場として、時刻表には載っていませんが、小幌に停車する列車もありました。1987(昭和62)年4月1日、JR北海道発足とともに、小幌は駅に昇格。1990(平成2)年3月10日のダイヤ改正から営業キロ設定、全国のマルス端末も「小幌」電報略号(セカコホ)を出せるようになりました。(仮乗降時代の運賃は両隣の静狩、礼文までと同額)
小幌までの動画をお楽しみください。去年の9月も、カシオペアで同じ線路の上を通過。日没後なので、周辺の景色はあまりよく見えませんでしたが、トンネル区間以外は春先の光風明媚な風景ばかり続いています。