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現在も駅として使われそうな建物なんですが、平成9(1997)年でその役目は終えています。現在は、観光案内所と室蘭駅に関する展示コーナーがあります。
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1999(平成11)年7月、「国の登録有形文化財」に登録され、2010(平成22)年10月、JR北海道の「準鉄道記念物」に指定されました。
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現役だった頃の駅名看板をそのまま展示されています。
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室蘭から各方面行きのサボ。
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これも懐かしい。硬券に日付を入れる天虎工業製ダッチングマシン(乗車券日付器)隙間にスライドするだけで、日付を入れられるものです。しかし、現在はどこも製造されておらず、現役で使っているところは骨とう品そのもの。
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改札鋏。これも現在、あまり見かけなくなりました。今でも使っているところは、小田急電鉄の有人通路、秩父鉄道、小湊鐵道(養老渓谷駅、里見駅)、大井川鉄道くらいかな。
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今の時代、乗車記念に切符を持ち帰りたいと申告すれば、悪用される恐れがないと駅員さんが判断すれば磁気情報を消すパンチ穴を入れてもらい、持ち帰ることはできます。しかし、昔は、きっぷの売上だけではなく、着札まで突き合せが必要でした。検査にパスしたものはこの袋に入れられ、処分していたようです。JR北海道では、車掌さんの発行する携行POSで発券した車内補充券の持ち帰りは認めないらしい。「記念に持ち帰りたい」と申告すると「マルス券ならOKだけど、こういう(オレンジ色のレシート)のは回収させていただきます」と。
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JR北海道発足時当時の駅長帽。今の新しい制帽は「JR」マーク入り。国鉄の制帽は桐と蒸気機関車の動輪をあしらったもの。現在も、そのデザインを引き継がれているのは、JR東海、JR九州の2社。JR西日本は動輪に鷹のような羽が生えているようなデザイン。羽があったほうが、列車もスピードアップ、JR西日本エリア全体の飛翔という意味が込められていると思います。JR東日本はJRマークに山や∞(無限)、羽のようなもの。山といえば、緑色、終わりがなく永遠に続く企業という意味なのかも知れません。JR四国は瀬戸大橋をあしらったもの。
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これも懐かしい。L型マルス。大きな主要駅は、デスクのような大きな機械が置かれ、パタパタ・・・緑色のピンを差し込んで熱転写で発券。2,30年前のコンピューターはとても高価なものなので、小さな駅にこのような機械を置く余裕はなかった。白黒のブラウン管モニターにワークステーション型の端末。ドットプリンタから横幅180mm程度のロール紙。印字終了後、ミシン目で切り取るタイプ。2000年問題に対応していないため、平成11年頃姿を消したところがほとんどですが、実際は平成15年(2003)年まで使われていたところもあるようです。
山口県の何もない田舎に住んでいたころの、みどりの窓口は下関駅が最寄り。熱転写プリンタが備えているM型だけど、長府駅や小月駅など中規模駅はこのようなL型プリンタだったような記憶がします。