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戦後まもなくの百圓札

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 駐車場争奪戦のおかげで朝早く駐車場に到着するから、今年の4月からNHKの朝ドラにはまってしまいました。前期は「半分青い」。後期は「まんぷく」。「半分青い」のストーリーの流れが少しイマイチな面もあったが、「まんぷく」は戦時中から戦後にかけてのストーリーなので、レトロっぽさ雰囲気がとても新鮮。
 今のドラマではないけれど、特に切手の貼られている封筒は、小道具担当が時代考証しながら再現したものなんだけど、消印のデザインが微妙に違っていたり、貼られている切手の額面も相違が出たりするのは仕方がないんですが、国内で過去流通していたお札は1番わかりやすい。

 今週は1946(昭和21)年。ヒロインの福子さんの旦那が元兵士さん15名をかき集め、たちばな塩業という会社を立ち上げ。塩軍団が額に汗をたらしながら一生懸命に海水を汲み取り、81枚の鉄板で塩の結晶が出来上がった。社長である、旦那さんが自ら塩を持ち込み、現金を得らればよかったのに、昔から親友だというセラさんという仲介業者に託した。この量だと3千円になるかも知れないと期待していたのに、半額の1500円。
 つまり、セラさんが100円札を30枚受け取った時に「塩ってこんなに入るんだぁ・・・」と、悪知恵が働き、売上金の半分を抜き取り、自分の懐へ。「少し茶色を帯びていたため、評価が下がってこの額になった」と、上のような100円札15枚を旦那さんに渡すシーンが出ている。

 聖徳太子のデザインなので、3千円でも今でいうと30万円の感覚??

 日本円貨幣価値計算機で計算して出た数字はこちら。

<<昭和20年>>
 CPI:1945年(S20)の3,000円は、2017年(H29)の468,571円にあたります(156倍)
 GDP:1945年(S20)の3,000円は、2017年(H29)の1,504,386円にあたります(501倍)

<<昭和21年>>
 CPI:1946年(S21)の3,000円は、2017年(H29)の120,384円にあたります(40.13倍)
 GDP:1946年(S21)の3,000円は、2017年(H29)の323,901円にあたります(108倍)

 CPIは消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)をもとに貨幣価値(物価)を計算しています
GDPはGDPデフレーターを利用していますが、1955年以前は戦前基準企業物価指数をもとにしています

 えー、戦後わずか1年だというのに、物価が急高騰。ドラマに出ていた3千円は今の価値だと12万円(CPI)。半分の6万円はセラさんが自分の懐に入れて、残りを渡したというのは、収入はわずか6万円。それをたちばな家の生計、しかも15人の塩軍団へのお給料のことも考えると、結構厳しい。ドラマの世界とはいえ、セラさんよ、人が一生懸命に働いて得たカネを横取りしたらあかんだってば!!

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