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友人から今夜の8時54分から秘境駅が出るとメールで知らせてくれました。見逃してしまうところでした。教えてくれて、ありがとう。
今回はJR東海の飯田線、為栗(してぐり)駅。過去、「急行秘境駅号」で1度降り立ったことがあるので、大変興味があります。
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豊橋から為栗まで1850円区間。JR北海道は100キロ超えていても、自動券売機の真上に運賃マップ掲示。本州の3社、四国、九州はほとんど100キロ以内の運賃マップ。近距離だけではなく、新幹線特急券や乗車券も買える機種あり。
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為栗駅は1936年開業。20年後、平岡ダムが出てしまい、住民たちはその土地を去ってしまいました。
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調査初日に駅に降りたファミリーに遭遇。しかし、名古屋からクルマで遊びに来て、為栗駅近くにクルマを停め、電車で宿泊施設へ。生活利用者ではないです。
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秘境駅とはいえ、1日17本も停車。飯田方面に9本。豊橋方面に8本もあります!!この本数からにすると、秘境駅の山手線。上白滝駅は1日1往復(上下1本)しかない。何もない秘境駅に22時53分発なんて、車内の乗客はゼロ。先頭の運転士と、後ろの車掌さんの2人だけ。
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駅前にテントを張り、翌日も調査。8時40分・・・1人のお客様が降りて行かれましたっ!!この日も生活利用者が現れて来なかったら、また1泊しなければならないので、本当に神様のようなものなんです。
アポイントなし撮影なので、ちょっと困ったような表情はしていましたが、すぐ打ち解けたよう。
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駅から登山ような山道で徒歩1時間30分。8時40分下車して、自宅にたどり着くのは10時すぎなんです!!もはや駅からの徒歩圏ではないです!!
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日本一の秘境自治体と言われている青ヶ島より強者の超秘境。
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3年位前に旦那様がお亡くなりになり、現在は1人暮らし。家も夫婦で建てたものなので、思い入れがあるのは頷けます。
水道やガスは通っていなくて、山からの湧き水と炭で生活。電気は旦那様がご健在のとき、電力会社に頼んで電柱から電線を引いてもらった、とのこと。お風呂はもちろん、薪で沸かす五右衛門風呂。そこから眺める風景は絶景。
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ご自慢の一品、栗のようかん。安田さんが「えっ、ご自宅でも羊羹は作れるんですか?」と驚いていたようですが、一から手作り、とのことです。駅から徒歩1時間30分、御年76歳の方です。もともとは東京生まれ、40年前に為栗の自然に惹かれ、夫婦でこの土地に移住。何もない山奥の秘境に1人暮らしなんて、心細いだろうと思ったら、そんなことないそうです。青ヶ島だと人恋しくなれば、一晩中(?)にぎやかな居酒屋「もんじ」、「おじゃれ杉の沢」に行けば、マスターやお客さんとかで仲良くなれるんですが・・・。青ヶ島よりはるか想像を超える場所が内地にあるとは驚きです!!