Quantcast
Channel: 東京アイランド
Viewing all articles
Browse latest Browse all 6808

忘れてはならない鉄道史に残る塩狩峠事故

$
0
0

 比布を出ると、次は北比布駅。

 北比布の駅舎!?最近新しく建て替えたようです。

 次は、蘭留。「らんる」とは、アイヌ語で「下る道」。北海道の駅名に「~ない」「~べつ」が付く駅名が目立っているのは、「川」を意味し、この駅の近くに「川」が流れています。アイヌ語を継承して話せる方がかなり減少し、消滅危機言語のひとつ、となっているそうです。

 まもなく、塩狩駅。三浦綾子さんの小説「塩狩峠」がとても有名になっています。私がいつ頃でしたっけ・・・?義務教育を受けている間に、国語か道徳の授業のどちらかあまり覚えていませんが、北海道の塩狩というところに急勾配が続き、宗谷本線最大の難所として知られているところです。1909(明治42)年2月、鉄道省職員の長野政雄氏が殉職する事故が発生しました。名寄から旭川へ向かう最終急行列車が峠越えに挑んだ時、最後尾の連結器が外れて1両の客車が逆走。客車を停止させようとブレーキハンドルを懸命に回しましたが、停まるところが暴走を続け、最悪、脱線事故に至るかも知れない、と自らの身を投じ、車輪の下敷きとなって客車を停めさせました。1人の鉄道職員の殉職と引き換えに、多くの乗客の命が救われたという話です。32歳の若さで亡くなられました。学校では長野氏はクリスチャンなので、このような行動に出たといったような話が出ていませんでした。大人になって、知った話です。

 塩狩駅の開業は・・・事故が起きた1909(明治42)年では、「駅」ではなく信号場。駅として昇格したのは1924(大正13)年。

 もしかしたら、開業時からそのままの姿なのかも知れない。

 5月だというのに、まだ寒くて残雪あり・・・。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 6808

Trending Articles