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御蔵島は時代逆行。人を差別する

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 今年の島旅は・・・小笠原の次は御蔵島。と計画を立てようと思ったのは6月の上旬頃。
 契約書はすみすみまで読もうとする気はないけれど、あとになって齟齬が発生しては困る。長文でもしっかり読んで、内容に疑問があれば、先方に確認するなど、そうするようになってからは宿のホームページもすみすみまでチェック。

 ずーっと昔からあった、御蔵島では大変人気のある宿「まるい」さん。
 これを読んで、この宿は差別するからダメだな・・・と次の宿へ。

 同じく御蔵島の山じゅうさん。イルカドルフィンウォッチに参加する条件は耳や呼吸系の疾患を持っていないこと、と。
 2軒探してみて、これはさすがに!と非常に不愉快な思いを抱き、御蔵島観光協会にメールで照会。

(回答文)

 まずは各宿の文章とはいえ、誤解を生む記述であったことをお詫び申し上げます。
ご気分を害されているようでしたら、申し訳ございません。
頂きましたご質問について、回答させていただきます。

「まるい」さん「山じゅう」さんに確認をいたしました。
両宿ともに耳の聞こえないお客様をお断りするという意味の文章ではないとのことでした。

「まるい」さんは日本語の出来ない外国人の方、という意味であり、聴覚障害者を断る意図はないそうです。
「山じゅう」さんは疾病に対しての文言であり、こちらも聴覚障害者をお断りするものではありません。
各宿にご連絡いただければ対応させていただきます、とのことです。

(再返信)
 
 文章の添削として
 まるいさんは
「安全第一を考え、外国語に対応できる準備は整えていないため、ツアーに参加できる方は日本語の解読ができる方に限らせていただきます」
 この表現だと、耳の聞こえない人は文字で判読できるので、お断りではないと解釈できます。まるいさんのホームページに書かれている「通訳者同行でも本人が日本語を理解できない方は予約の受付はできない」いう部分はどういう意味なのか理解できません。

山じゅうさんの
 「耳や呼吸器系及び循環器系の障害はなく」という表現について、「耳に障がいを持っていれば医師の診断が必要です」という意味に捉えてしまう。
 ドルフィンウォッチツアーに参加するのに「耳に障害」とは無縁のような気がするので、「耳」のところは削除すべきではないかと思います。

言葉の力ははるかに大きく、とんでもない誤解を招きかねない事態に陥ることもあります。
御蔵島は最初から障がい者を排除するところではないとアピールするために、文章表現を変えておかないと、私だけではなく、他の人もホームページを見て悪い印象を与えないような改善策も考えていかなくてはなりません。

観光協会は島全体のイメージを与える、大きな仕事だと思います。
いろいろと要望を出してしまいましたが、御蔵島のことを考えての発言ですので、どうかご理解いただきますようお願いいたします。

あれから1ヶ月・・・2つの宿のホームページを確認したら、依然、文章の訂正はなく、そのまま放置。

(抗議文)

御蔵島観光協会
〇〇 〇〇 様

おはようございます。
御蔵島も夏真っ盛り、観光客も増えて賑やかになっていると思います。
●月上旬に御蔵島へ8年ぶりに行こうと計画を立てたときに、まるいさんと山じゅうさんのホームページに不愉快な文言が載っていることについて、ご連絡を差し上げました。
8年前の「シゲヲ工房」さんをはじめ、観光のガイドさん、飲食店など、皆さんにはまめに筆談してくれたり、差別を受けたという感じは全然しませんでした。
シゲヲ工房さんは営業はやっていないので、まるいさんと山じゅうさんのホームページで検討したところ、

まるいさんのホームページに書かれている

「イルカウオッチングのご予約は、日本語を理解できる方に限らせていただきます。
(同行者に通訳がいても、ご自身で日本語を理解できない方のご予約はお受けできません)」

耳の聞こえない人は日本語の文字は解読できるが、耳から入る言葉は理解できない。
同行者に通訳者がいても、ご自身で日本語を理解できない方ということは、手話通訳者が同行しても、音声で言葉を理解できない方はお断り、という意味になる。

やまじゅうさんのホームページも

私は、イルカウォッチングがスポーツであり、参加するためには健康でなくてはならないことを知っています。
特に、耳や呼吸器系及び循環器系の障害は無く、今までの病歴に関しては全て船長やガイドに説明し、もし不明な点、船長やガイドの指示があった場合には、医師の診断を受ける事に同意いたします。

これは、耳に障害を持っているものも含めるという意味になる。

これはどういう意味なのか、確認してもらったところ、宿主さんは「耳が聞こえない人はお断り」という趣旨ではない、という回答をいただきましたが、
いつまでもホームページからその文章が載っている限り、私たちは御蔵島に行こうという気持ちはもう失せました。
●月に計画していたところは他のところへ変更しました。

小笠原の父島に障がい者を差別するような宿が1軒ありました。パパヤという宿です。その宿はホームページを持っていますが、「耳の聞こえない方はお断りします」という表示はなかったものの、父島は宿がたくさんあり、パパヤがダメなら、他の宿に変えればいいことです。ところが、御蔵島はとても小さな島で宿の数も限られているので、まるいや、山じゅうさんがダメなら、他の宿に変えればいいとか、そういったものはなかなかできないものです。御蔵島全体に対するイメージダウンになります。

言葉の力ははるかに大きく、とんでもない誤解を招きかねない事態に陥ることもあります。
御蔵島は最初から障がい者を排除するところではないとアピールするために、文章表現を変えておかないと、私だけではなく、他の人もホームページを見て悪い印象を与えないような改善策も考えていかなくてはなりません。

観光協会は島全体のイメージを与える、大きな仕事だと思います。
いろいろと要望を出してしまいましたが、御蔵島のことを考えての発言ですので、どうかご理解いただきますようお願いいたします。
という私からの要望はお忘れですか?

(ここまで)

残念でありますが、御蔵島は人を差別するような宿は1軒でもあると、白い牛乳に1滴の墨汁を垂らすだけでもうダメになったと同じように捉えてしまいました。
こんなことがあっては、時代に逆行するような御蔵島はもう2度と行くことはないでしょう。2020年東京オリンピック・パラリンピックも控えているのに、日本語を理解できない外国人お断りとは時代逆行も甚だしい。8年前のシゲヲ工房さんは外国人観光客のために、日本語、英語、ハングル、中国語などの外国語に翻訳された注意書きを見せてくれたのは覚えています。

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