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備後落合駅。中国山地にたたずむ、小さな無人駅だと勘違いしてしまいそうですが、ひも解いてみると、1番線は木次線、米子支社。
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2番線は三次方面の芸備線、廣島支社。3番線は新見方面の芸備線、岡山支社なので、備後落合駅は3方面のターミナル駅。
しかし・・・3方面への連絡がスムーズにできるように、乗り換えタイムはとても短い。14時34分に着いて、三次行きは14時38分発。新見行きは14時37分。乗り換えタイムがとても短いので、備後落合駅で途中下車はなかなかできません。
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2番線の汽車は14時31分、備後落合到着。3番線は14時25分到着。先客の乗り換え客がたくさんいました。私たちは14時34分に着いても先客で席は全部埋まっていて、満席。ほとんどは青春18キッパーでしょう。
1日3回だけ、各方面への乗り換えで瞬時に賑やかになる駅なんです。1番線、2番線、3番線すべての汽車が出てしまうと、備後落合駅はなーにもない秘境駅なので、人影すら見かけなくなるかも知れません。ちなみに木次線は14時44発車。
よく考えてみれば・・・
2015年7月の旅も同じ時間でした。木次線にキハ120 4も全く同じ車両。
・2015年の記事は こちら
2015年の記録によれば、三次に行って、三江線に乗りかえ。今回は三江線ではなく、福山方面の福塩線に乗り換えます。
すでに先客で満席なので、宍道から乗ってきた「おばてつ」3人組は顔をしかめっ面。「超閑古路線のはずなのに、立たなければならんの!?」とはっきり顔に出てしまいましたね・・・。
去年の夏も、備後落合駅での乗り換え客がたくさんいて、今回も同様です。秘境ブームなのか、人気があるみたいです。しかし、JR全線普通列車乗り放題の青春18きっぷだと木次線に割り当てる収入はほぼないに等しいし、利用実績にはならないんでしょう。
備後落合駅は始発の6時40分三次行きがあるので、前日の三次発19時22分の汽車で備後落合に着くのは20時43分。折り返しの汽車はなく、この日の最終列車。翌朝6時40分発になります。そのため、乗務員宿泊施設も兼ねているので駅舎はかなり大きい。もちろん、ワンマンカーなので、運転士さんが1人で備後落合駅で一晩明かすわけですが・・・あの場所は本当になーにもなく、本当に寂しいところです。住所を調べてみたところ、廣島県庄原市。日本一秘境村の「青ヶ島村」は夜になれば2軒の居酒屋さんが開いていて、とーっても賑やか。備後落合駅は庄原市の「市」であっても、駅前は居酒屋すらもない。飲食できるところも全くないっ!!
19時22分乗務前に夕食を済ませてしまうと、満腹感による居眠りも懸念されるので、夕食と翌日の朝食のお弁当持参かも。20時43分、備後落合駅に着いたとしても、乗客はゼロ。寂しく、エンジンを止め、汽車が勝手に動き出さないように車両止めをかけて、本日の乗務日誌に記入。駅の乗務員宿舎へ。21時から翌朝の6時まではプライベートタイム。しかし、なーにもない秘境なので、何か楽しめるものは皆無。夕食のお弁当を食べて、あとは翌日に備え、寝るしかない。今の季節だったら、まあ、なんとか・・・だけど、冬季はかなり大変。備後落合駅周辺の冬はかなり豪雪地帯なので、除雪作業もしなければならない。氷点下の世界、1人だと気が滅入ってしまいそうなので、雪が降る冬の間だけ、運転士さんと車掌さん2人勤務体制がよさそう。JR西日本だというのに、中国山地のJR線は冬季の間、白銀の世界が続くJR北海道並みになります。