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人吉駅(その3)

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 お弁当ないんですか・・・(チッ!!)と残念そうな顔をして、待合室で改札が始まるのを待機。しばらくすると・・・売店の係員が「ありましたよ!お弁当!!」と袋に入れて持ってきてくださったんですよ!!さっきはないですよー!って言っていたのに、気遣っていただいたんですよね・・・。朝は簡単な食事で済ませ、昼はランチ抜きか・・・と思っていた矢先、これはとっても嬉しいっ!!人吉駅売店の係員さん、ありがとうございますっ!!
 改札口に目をやると、待ってましたと言わんばかりにお客さんが並んで改札を受けていたので、私も列に加わって

 入鋏済!!

 煤だらけの職場環境なので、洒落たヨーロピアン風の制服姿ではなく、国鉄の機関士に再現。こんなにクソ暑い日なのに、長袖で蒸気の動力源となる釜に石炭をくべる職人もかなり大変。操縦かんを握る機関士さんも、行路表を見ながら時間通りに速度をコントロール。冬だったら、釜から出てくる熱気で暖かいかも知れませんが、二酸化炭素中毒防止のため窓や扉が付いていません。走れば走るほど外から冷たい風も入るだろう。
 昔のSL最盛期だったら、こんな職場環境なら当たり前だったかも知れませんが、今の新しい電車は運転席にエアコンが入る。それに比べると過酷な環境なのかも知れませんが・・・。

 今だったら、コンピュータの半導体でコンパクトにまとめられていますが、100年近く前はこんなに機械だらけ!!電気やディーゼル、ガソリンではなく、蒸気のエネルギーで動かすなんて、発明者は本当にすごいですな・・・。

 煤まみれの鉄道時計。14時25分を指しているので、改札が始まったのは発車のおよそ10分前。
 現行モデルは電池のクオーツだけど、国鉄時代はぜんまいを巻き上げるタイプなので、昔の動力源は「電気」に頼らない。

 停車駅および通過予定時刻も載っていますが、15秒や30秒とか「秒」単位まで管理されています。今の電車やディーゼルカーは信号の信号の現示に従った速度を超えると自動的にブレーキを作動させる自動列車制御装置がついているが、蒸気機関車は機関士さんがコントロールしながら調整なので、行路表とおりにするのは至難の業なのでは・・・。

 大正11年。西暦にすると1922年。御年96。来年5月は平成が終わり、次の元号になります。大正、昭和、平成、次の元号もバリバリ現役。以前は、あそBOYとして活躍していたが、故障が相次いでいたため、一時は休車。小倉工場で日立製作所が遺した当時の設計資料を基に部品を新品に復元。今の新幹線までも日立製作所製造、しかも、山口県下松市の笠戸工場出身。

 後ろの客車は旧型の古めかしいオハ35やスハ42ではなく・・・

 50系のレッドトレインを改造したものでした。レッドトレインといっても、古めかしい自動扉ではないオハ35やスハ42の後継として、1979(昭和54)年から製造されたもの。山陰本線をはじめ、青函トンネルなど、ほぼ全国で活躍されていましたが、客車が相次いで廃止し、ほとんど廃車に追いやられています。

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